東京と北海道のスケートリンクの数を比較したら10倍どころじゃなかった話
今年9月に東京辰巳アイスアリーナの開業を控え、東京初の公営通年リンク開業に期待が高まるばかりですが、SNSで気になる情報を見つけました。
その投稿がこちら↓
こちらは東京都議会議員の白戸太朗さんのインスタグラムアカウントから2025年5月12日に投稿されたリール動画です。
白戸議員は自らもトライアスリートであると同時に、トライアスロンの普及を目的とした株式会社アスロニアの創業者でもあり現在も代表を努められています。
また、東京都スポーツ文化事業団の評議員としてスポーツ振興にも尽力されている方です。
何が気になったかといいますと、端的に、
スケートの競技人口は、東京 ≒ 北海道
スケートリンクの数は、東京 1 : 10 北海道
の2点です。
言い換えれば、
「そんなにいるのか、東京のスケート競技人口!?」
「そんなにあるのか、北海道のスケートリンク!?」
ということです。
過去にセインツのブログで紹介させていただいた東京のスケートリンクは、この記事の執筆時点でまだ開業していない東京辰巳アイスアリーナの除き、昨年9月に新規オープンしたMAO RINK TACHIKAWA TACHIHIも含めると、5つの施設があります。
つまり白戸議員の投稿が事実なら、北海道には50前後のスケートリンクが存在しているということになりますね。
気になったので早速調べてみました。
北海道のスケートリンクの数
北海道に存在するスケートリンクは、日本スケート連盟のホームページに一覧がありました。
No. | 名称 | 所在 | メインリンク |
---|---|---|---|
1 | 美香保体育館 | 札幌市東区北22条東5丁目 | 屋内 60m×30m |
2 | 札幌市月寒体育館 | 札幌市豊平区月寒東1条8丁目 | 屋内 60m×30m |
3 | 真駒内セキスイハイムスタジアム | 札幌市南区真駒内公園3-1 | 屋外 トラック 400m |
4 | 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ | 札幌市南区真駒内公園1-1 | 屋内 60m×30m |
5 | 札幌市星置スケート場 | 札幌市手稲区星置2条1丁目12-1 | 屋内 60m×30m |
6 | 函館市民スケート場 | 函館市金堀町10-8 | 屋外 250mトラック 60m×30m |
7 | 旭川大雪アリーナ | 旭川市神楽4条6丁目 | 屋内 60m×30m |
8 | 新和産業アイスアリーナ室蘭 | 室蘭市中島本町1-9-18 | 屋内 60m×28m |
9 | 大進スケートセンター | 釧路市貝塚3-7-22 | 屋内 56m×26m |
10 | 釧路市柳町スピードスケート場 | 釧路市柳町1-1 | 屋外 400m トラック |
11 | 釧路市春採アイスアリーナ | 釧路市春採7-1-5 | 屋内 60m×30m |
12 | KKS釧路厚生社アイスアリーナ | 釧路市柳町1-1 | 屋内 60m×30m |
13 | 釧路アイスアリーナ | 釧路市鳥取大通3-6-33 | 屋内 60m×30m |
14 | 明治北海道十勝オーバル | 帯広市南町南7線56番地7 | 屋内 400m トラック |
15 | 帯広の森アイスアリーナ | 帯広市南町南7線56番地7 | 屋内 60m×30m |
16 | 帯広の森第2アイスアリーナ | 帯広市南町南7線56番地7 | 屋内 60m×30m |
17 | 帯広の森スポーツセンター | 帯広市南町南7線56番地7 | 屋内 60m×30m |
18 | 網走市営スケート場 | 網走市大曲2丁目100番地 | 屋外 400mトラック |
19 | 苫小牧ハイランドスポーツセンター | 苫小牧市字高丘41 | 屋外 400m トラック |
20 | 苫小牧市ときわスケートセンター | 苫小牧市ときわ町3-8-5 | 屋内 60m×28m |
21 | 苫小牧市新ときわスケートセンター | 苫小牧市ときわ町3-8-1 | 屋内 60m×30m |
22 | nepiaアイスアリーナ | 苫小牧市若草町2-4-1 | 屋内 60m×30m |
23 | ダイナックス沼ノ端アイスアリーナ | 苫小牧市北栄町3-2-3 | 屋内 60m×28m |
24 | 根室総合運動公園スケートリンク | 根室市西浜町1丁目200番地7 | 屋外 400mトラック |
25 | 千歳市青空公園スケート場 | 千歳市あずさ1丁目 | 屋外 400m Cタイプ |
26 | 美幌 大正橋スケートリンク | 美幌町字昭野堤外地 | 屋外 400mトラック |
27 | 斜里町営スケートリンク | 斜里郡斜里町文光町51 | 屋外 400mトラック |
28 | 清里町営スケートリンク | 斜里郡清里町羽衣31 | 屋外 400mトラック |
29 | 小清水町営スケートリンク | 斜里郡小清水町字小清693-2 | 屋外 400mトラック |
30 | 清水町アイスアリーナ | 上川郡清水町字御影南2線69番地1 | 屋内 60m×30m |
31 | 別海町営スケートリンク | 別海町別海寿町61-1 | 屋外 400mトラック |
32 | 標津町営スケートリンク | 標津郡標津町南2条西4丁目 | 屋外 400mトラック |
33 | 中標津町運動公園スピードスケート場 | 標津郡中標津町緑ヶ丘6番地3 | 屋外 400mトラック |
参考)JFS 全国スケートリンク
※施設名称はネーミングライツを含め執筆時点の名称に修正しています。
こちらに掲載されていたリンクは屋外リンクなど北海道ならではの施設も含まれますので、すべてが通年営業というわけではありませんが、それにしてもすごい数ですね。
北海道がスケート王国と言われる所以を実感しました。
ですが、東京 1 : 10 北海道というには少々足りていないため、更に調べてみると北海道スケート連盟のホームページには大小含めさらに多数のスケートリンクが紹介されていました。
No. | 名称 | 所在 | メインリンク |
---|---|---|---|
34 | 円山スケート場 | 札幌市中央区宮が丘3 | 屋外1周300m |
35 | 祝梅スケートリンク | 千歳市梅ヶ丘3-2-1 | 3,056㎡ |
36 | 日の出スケートリンク | 千歳市日の出2-3-20 | 3,056㎡ |
37 | 高台スケートリンク | 千歳市富丘1-19-4 | 3,056㎡ |
38 | 桜木スケートリンク | 千歳市自由ヶ丘7-1-1 | 3,056㎡ |
39 | 信濃スケートリンク | 千歳市信濃2-34-12 | 3,056㎡ |
40 | 北栄スケートリンク | 千歳市北栄1-10-2 | 3,056㎡ |
41 | 千歳スケートリンク | 千歳市本町3-4-1 | 3,056㎡ |
42 | 緑スケートリンク | 千歳市緑町4-4-1 | 3,056㎡ |
43 | 向陽台スケートリンク | 千歳市若草5-1 | 3,056㎡ |
44 | 北陽スケートリンク | 千歳市北陽3-9-1 | 3,056㎡ |
45 | 泉沢スケートリンク | 千歳市柏陽2-9 | 3,056㎡ |
46 | 千歳第二スケートリンク | 千歳市清流1-4-1 | 3,056㎡ |
47 | 島松スケート場スピードスケートリンク | 恵庭市南島松406-1 | 1周333m |
48 | 島松スケート場アイスホッケーリンク | 恵庭市南島松406-1 | 56m×30m |
49 | 恵庭市民スケート場スピードスケートリンク | 恵庭市牧場53-4 | 1周400m |
50 | はまなす国体記念石狩市スポーツ広場 | 石狩市花畔337番地3 | 2,949.98㎡ |
51 | 泊村アイスセンター | 古宇郡泊村1番地 | 30m×60m |
52 | 東部スケートリンク | 旭川市豊岡3条1丁目 | 32×40m |
53 | 花咲スケートリンク | 旭川市花咲町1丁目 | 50×40m |
54 | つくもスケートリンク | 士別市東7条北9丁目 | 4,056㎡ |
55 | 名寄市営スケートリンク | 名寄市西13条南4丁目 | 1週250m |
56 | 上川町営スケート場 | 上川町花園町 | 333.33m トラック |
57 | 市民スケートリンク場 | 北見市端野町二区471-9 | 1周400m |
58 | 紋別市営スケート場 | 紋別市南が丘町1丁目 | 1周400m |
59 | レク公園スケートリンク | 訓子府町協成 | 1周384.18m |
60 | 居武士小学校スケートリンク | 訓子府町大谷 | 1周223.87m |
61 | 遠軽町営スケートリンク | 遠軽町大通北5丁目 | 1周300m |
62 | 湧別町営スケートリンク | 湧別町字芭露 | 71m×25m |
63 | ふるさと100・メモリアル広場 | 雄武町字雄武1508-1 | 30m×60m |
64 | 苫小牧ハイランドスポーツセンター屋内リンク | 苫小牧市高丘41番地 | 28m×60m |
65 | 厚真町民スケートリンク | 厚真町新町21-1 | 400mダブルトラック |
66 | せいこドーム | 安平町早来北進102-5 | 60m×28m |
67 | 安平町町民スケートリンク | - | 周回380m |
68 | 鵡川スケートセンター | むかわ町大原1-48-1 | 30m×60m |
69 | 穂別スケートリンク | むかわ町穂別466-1 | 1周400m |
70 | 町営富川スケートリンク | 日高町富川東1-770 | 14m×380m |
71 | 二風谷ファミリーランド | 平取町字二風谷94-8 | 1,500㎡ |
72 | 浦河町スケートリンク | 浦河町緑町529-10 | 1周400m |
73 | えりも町民スケートリンク | えりも町字新浜179-1 | 1周200m |
74 | 静内川右岸スケートリンク | 新ひだか町静内緑町8丁目 | 1周400m |
75 | 音更町営スケートリンク場 | 音更町雄飛が丘2番地 | 400mリンク |
76 | 音更町アイスホッケー場 | 音更町希望が丘4番地 | 1面(敷地1,619㎡) |
77 | 上士幌町民スケートリンク | 上士幌町東4線237 | 1週400m |
78 | 鹿追町営スケートリンク | 鹿追町緑町3丁目 | 1周400m |
79 | 新得町営スケートリンク | 新得町5条南5丁目 | 400mコース |
80 | 屈足南小学校地域スケートリンク | 新得町屈足柏町2丁目 | 300mコース |
81 | 大樹中央運動公園スケートリンク | 大樹町振別137番地 | 400m標準トラック |
82 | 特設リンク(スケート) | 広尾町公園通北2丁目 | 1周300m |
83 | 特設リンク(アイスストッカー) | 広尾町字野塚989番地 | 30m×60m |
84 | 清見ヶ丘スケートリンク | 池田町清見ヶ丘 | 1周400m |
85 | 豊頃町営スケートリンク | 豊頃町中央若葉町22 | 1周400m |
86 | 陸別町民スケートリンク | 陸別町若葉町 | 384.18mトラック |
87 | 浦幌町民スケートリンク | 浦幌町字万年353番地 | 1周400m |
88 | 浦幌町アイスアリーナ | 浦幌町字北町16番地1 | 30m×60m |
89 | 阿寒湖畔スポーツ広場スケートリンク | 釧路市阿寒町阿寒湖温泉5-5 | 1周400m |
90 | 音別町町民スケートリンク | 釧路市音別町中園2-1 | 1周333m |
91 | 厚岸町宮園公園スケートリンク場 | 厚岸町宮園3-8 | 1周400m×15m |
92 | 浜中町民スケートリンク | 浜中町暮帰別西1丁目151番地 | 1周400m×12m |
93 | 茶内スケートリンク | 浜中町茶内橋北西121番地 | 1周400m×15m |
94 | 標茶町野外アリーナ | 標茶町常盤9-14 | 2,176㎡ |
95 | 多目的運動広場スケートリンク | 標茶町川上10-49 | 400mリンク |
96 | 長靴アイスホッケーリンク | 標茶町川上10-46 | 26m×61m |
97 | 弟子屈町営スピードスケート場 | 弟子屈町摩周4-867 | 400m標準Aコース |
98 | 白糠スケートリンク | 白糠町西2条南3丁目 | 4990㎡ |
99 | 庶路スケートリンク | 白糠町西庶路東3条北2丁目 | 4990㎡ |
100 | 西春別スケートリンク | 別海町西春別駅前西町1-3 | 1周330m |
101 | 尾岱沼スケートリンク | 別海町尾岱沼潮見町200-3 | 1周330m |
102 | 中標津町営アイスホッケー場 | 中標津町緑ヶ丘6 | 61m×31m |
103 | 川北スケートリンク | 標津町字川北 | 1周333m |
104 | 古多糠スケートリンク | 標津町字古多糠 | 1周250m |
出典)北海道スケート連盟
※「町民〜」などの施設名称は識別のため「◯◯町民〜」に修正しています。
ここまでリストを作成し、あまりの数にこの調査を始めたことを少し後悔し始めましたが、各スケートリンクを調べるとさらに驚きの事実が判明しました。
北海道の驚きのスケートリンク事情
この膨大な数のスケートリンクを詳しく調べてみると、所在地が公立学校の敷地内だったりするものが多数存在していました。
「なるほど学校にスケートリンクが併設されているのか...」と思ったらそうではないんですね。
この学校を所在地とするスケートリンクの正体は、YouTube動画が教えてくれました。
ボランティアによる手づくりスケートリンク
北海道放送のYouTubeチャンネル「HBCニュース」より
帯広市内の校庭スケートリンク
北海道新聞のYouTubeチャンネル「どうしん動画ニュース」より
つまり北海道では雪に覆われる冬に気候的な特徴を活かしてグラウンドをスケートリンクに変え、体育の授業でも使用したり、地域によっては市民に無料開放しているということでした。
それにしてもこの動画で紹介されているように、PTAや地域の人々がこんなにも大変な作業を担い、地域一丸となってスケート文化を支えているということには驚きました。
動画では、「帯広市内の小学校 全26校の校庭」と紹介されていますので、上記のリスト以外にもまだまだこういった学校リンクはありそうです。
北海道新聞が運営するニュースサイト「MouLa」には、高校アイスホッケーの名門・苫小牧東高校の学校リンクが紹介されていました。
参考)【スマイルプロジェクト】苫小牧の冬といえば学校リンク!札幌の子どもたちが初体験!
これらの学校リンクまで含めると、北海道全体のスケートリンクの正確な数を把握することはできませんでしたが、そもそもこれはもう単純にリンクの数を比較すること自体にあまり意味がないかなとも思える発見があり、Uリーグの選手でも北海道出身のすごいプレイヤーが活躍していることが、妙に納得できる内容でした。
東京の今後に期待!
ちなみに東京と北海道のスケート競技人口は正確な統計データがなく、こちらも比較ができなかったのですが、東京では9月にいよいよ東京都肝煎りの公営通年リンク・東京辰巳アイスアリーナがオープンします。
リンクを作るPTAの方が「上手い下手関係なくみんなに体験してほしい」と言っていたように、東京でも多くの子供たちがスケートを体験できるようになれば嬉しいですね。
調査の結果はうやむやになってしまいましたが、今回は以上です!